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医療法改正への対応
昨年12月に医師の偏在対策として医療法が改正されました。今回の改正では、医師の地域偏在是正を目的として、長野県において医療圏ごとの医師需給状況を踏まえ、「外来医師過多区域」および「医師少数区域」を制度上明確に位置づけ、その区域に応じた対応をすることが可能になります。具体的には、本年4月の制度施行に合わせて区域が公表され、令和8年10月以降の開業から対象となることが想定されます。
外来医師多数区域においては、新規開業や分院設置を行う医師に対し、事前の届出を求めたうえで、地域医療関係者との協議への参加や、地域で不足している医療機能への対応要請を行う仕組みが導入されます。
これは形式的な手続ではなく、在宅医療、救急医療への協力、発熱患者対応等について、開業計画段階から具体的な対応方針を示すことが求められる内容です。対応しない場合には、行政による公表や診療報酬上の間接的影響が生じる可能性も想定されています。
一方、医師少数区域では、医師確保を目的とした支援策が制度的に位置づけられ、地域医療を担う開業医に対する評価や支援の枠組みが強化される方向にあります。ただし、単に開業すれば支援を受けられるわけではなく、地域医療構想と整合した診療機能を担うことが前提となります。
既存のクリニックに対して、直ちに新たな義務や規制が課されるものではありませんが、在宅医療や病診連携など、地域で不足している医療機能への関わりが、今後より重視されていくと考えられます。自院が地域の中でどのような役割を担っているのかを整理しておくことが、将来に向けた備えとなります。
【文責:西澤和弘/プロフィールはこちら】
