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医療連携ネットワークの活用
南北に拡がる広い県土内に10の二次保健医療圏を有しながらも、高度・専門医療を提供可能な病院を持たない医療圏もある長野県では、隣接医療圏との連携体制が重要であり、早くから診療情報の共有による地域格差のない高水準な医療の提供が模索されてきました。
その実現のためのツールとして、医療情報の連携ネットワークが注目されています。
一部の革新的な病院が独自のネットワークを構築している場合も見受けられますが、県内全域にわたる病病連携・病診連携を目的として複数の中核病院と長野県医師会が加わって構築された「信州メディカルネット」がありますので、ここでご紹介いたします。
信州メディカルネットでは、患者様の同意のもと、診療情報をネットワーク内の医療機関で相互に共有します。このネットワークの利用により、退院後に病院での検査、診断、治療内容、説明内容等を正確に各診療所でも理解し、診療に反映させることで、安全で高品質な医療を提供し、地域医療の質の向上を目指しています。併せて、検査の重複等を防ぎ、医療の効率化に結び付けることができます。
入会団体は年々増加しており、現在、170を超える医療機関や団体が加入しています。
このような医療情報ネットワークを利用し、診療情報提供書と併せて電子的に画像情報や検査結果等の提供を受けて診療に活用した場合には、電子的診療情報評価料として30点を算定できますので、既に加入している先生は算定もれがないかを確認してみてください。
また、現在加入していない先生方も、一度加入をご検討いただけたらと思います。
(文責:望月 美智子)